大事なことをすっかり忘れていて血の気が引いた・・・なんて
出来ればそんな経験したくないけど、時々はありますよね。
だって、人間だもの。
ただ単純に、メモし忘れてすっぽかしちゃった、位なら
”おっちょこちょい”で済む話なのですが、
予定の存在自体を全く覚えていない・・・ということが、
稀に、あるんです。(実は自分もやばいという現実)
そういう時の驚きと言ったら言葉には言い表せないのです。
胸や腹がキューっとなる、まさに、フリーフォールの落ちる瞬間。
そう、”恐怖” そのものなんです。
自分が自分を信じられなくなるって、ほんとに恐怖。
認知症の人って、きっとずっとこの恐怖みたいな気持ちを
持ち続けているのじゃないかと思います。
認知症が大変なわけ。
治らない
現代の医学では、認知症は基本的に治療が出来ません。
単なる「老化」とも違うため、若くして発症する場合もあります。
(母の場合は、72歳で発症しました。)
進行する
進行を遅らせる薬もありますが、実際のところは比較しようもないので、
効果のほどは分かりません・・・。人によって進行の速さは違いますが、発症したら確実に進行します。
認知症の薬には、それぞれ副作用もありますし、合う合わないはありますので、これを飲めば安心!とは言いがたいのです。
人により違う周辺症状
忘れる、覚えられない、など誰でも起こるのが「中核症状」
一方で人により、まちまちなのが、「周辺症状」
徘徊、暴言、せん妄、もの盗られ妄想など、世話する人が一番大変な部分です。
ふくちゃんの場合は、とにかく「気持ち悪い」とかれこれ4年も言い続けております・・・。
認知症で失うもの。
もし、将来的に認知症が治る病気になり、認知症の事を患者自身が
振り返ることが出来れば、きっとこんな風に言うんじゃないかな?
“失うのは記憶だけじゃない”
- 自分を失っていくのが怖かった。
- 人の信頼を失っていくのが怖かった。
家族介護と、仕事の介護は別。
周辺症状の出方というのは、人それぞれと書きました。
それは、忘れていく事への恐怖や不安に自分なりのやり方で
抵抗しているのだということは、理解はできる。
困った行動を起こすときは、その人なりの原因があるとは
よく本などに書いてあることです。
でもね、でもね。
本に書いてあるように、何か原因があったとして、
こっち(介護する側)の対応を変えましょう、接し方を変えましょう、
って、あまりにも酷だなぁとか思うんだよね。
私は介護のプロでもなんでもない。
家族の介護にシフトなんて無いわけですよ。
本を書いてる方って、ほとんどが仕事としてやられていて、
シフトとか有るわけで・・・自分の親でも同じこと言える?
なーんて、思っちゃう訳ですよ。
普通に、イラつくし、時には切れちゃうし、
最近も、生まれて初めてリアルに地団駄を踏んだわよ。
とにかく、ただのワガママでは済まない自分の親と
来る日も来る日も向き合うしか選択肢がない。
介護を担っている方って、40代、50代位の方が多いと思うのだけど、この頃って、自分の家族の問題も、”宴もたけなわ”だったりするのよ。
夫婦の関係、子供の問題、仕事や人間関係の悩み、そして、自分自身の身体も、色々と不都合な事が起きたりする。
自分自身も、膝が痛い〜目が見えない〜とかじわじわ迫ってくる老化現象と戦いながら、妻として、母として、娘として…ワラジを履く足が足りない…
無理をしない程度に頑張るって、無理だよね
今、介護で大変な思いをされてる方々に言いたいのは、
今日はまだいい方。
ってこと。半年前、一年前と比べたら、確実にできないことが増えて
先細りになってるでしょ?
だから、半年後、一年後を思えば、今日はマシなの。
今日の自分の対応は、ベストなの。
上手く対応できなくても、優しくできなくても、今日はベスト!
そう思って毎日過ごしましょ。
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