おススメしない愛読書。

aidokusho思考回路

私の人生を変えた本。

子どもの頃から、
読書という習慣が全くなかった私が、
図書館へ行くようになったのは、30歳くらい。
子どもの絵本を借りる為でした。

絵本に紛れて借りていたのは、
読む、と言うよりは見るだけの、
お菓子と料理のレシピ本ばかりでした。

そんな時、たまたま手に取ってハマったのが、
津田晴美さんのエッセイでした。

30代前半の頃の私は、子育てに追われて
目まぐるしく過ぎていく日々の生活。

充実はしていたけど、何となく
今のままではいけない気もしていました。

幼稚園のママ友との付き合いは表面的・・・
もっと、自分の為になりそうな、
自分に出来そうなことはないものか?

「誰がなんと言おうと、自分はこうするっ!」

って、突き抜けた何かを求めていたんだと思う。

そんな私のニーズに答えてくれた本。

図書館で何度も借りた末、やっぱり手元に置いておきたいと
思い、買ったのが、上記の2冊。

「小さな生活」

これは、かなり古い本(初版1997年)
バブル崩壊直後位に書かれた本です。

ごくごく普通のエッセイだし、
基本的に筆者である津田晴美さんの書きたいことが
つらつらと書かれている。

普段は、桜柄のカバーをつけている。
色んな国のカフェ、トイレ、旅先、病院の待合室。。。
どこにでも連れて行ってた時期もあったから、
かなり、ボロボロ。

普段は開けない、心の奥深くの扉を思いっきり開放して、
空気を入れ替えたような気分になる。

もし、1冊しか本を置いちゃダメ、
と言われたら、絶対にこの本を残す。

それくらい、好きな本。

「GOOD LOOKING LIFE」

前述した「小さな生活」が私の内面に影響を与えたとすると、
こちらは、行動に影響を与えた一冊です。
(この本も、かなり古いですが)

自分なりに、環境問題など考えた時期がある。
ゴミになるものは出来るだけ買わない。
家に居る時は、布おむつなども使った。

でも、すぐに限界が来た。

自分一人の力じゃ、この世の中どうしようもない。
結局、”人間”がいる限りダメなんだ。

という極論になりかけた時に、
この本に出合った。

自分にも、環境にも、
後ろめたさがなくて、
心地よい生活。

そんなヒントを得た私が、
今も細々と続けているのは、
粉せっけんを使用した洗濯。
(二層式洗濯機を愛用してます)

津田晴美さんの2冊の本は、
今も、私の思考と行動の核となっています。

しかしながらですね。

この2冊の本は、自己啓発の本ではなく、
”ただの”エッセイであるから、
著者自身の事を中心に書かれている。

読み手に対して、
行動をしましょう、
考えを変えましょう、
こうしましょう、ああしましょう

なんて実践的な事はなーんも
書かれていない。

私が勝手に感動して、影響を受けて、
勝手な解釈で、あれこれ考えて、
そして、今がある。

もしかしたら、著者の意図から
大きく外れているかもしれない。

でも、この2冊を誰よりも読み込んだ自負はある。
たった2冊の本で満足するだなんて、
わたしのコスパは最強である。

時々読み返す大好きな本。

「小さなパイの おいしい食べ方」  岡村 伸彦著

さっと読める、オトナの絵本。
時々眺めて元気をもらう。

「大きなパイをたくさん食べる」

という考えから、

「小さなパイをおいしく食べる」

にシフトする。
そんな生活のアイデア集です。

この本も、何回読んだか分からない。
今どき、男性が、女性がって時代錯誤かもしれないけれど、

この本に関しては、著者が中年男性と言うところが、
気に入っている。
著者が女性だったら、多分手に取っていなかった。

「夜と霧」 ヴィクトール・E・フランクル著

とある小説の登場人物の愛読書だったのが
きっかけで、興味を持ちました。

1946年に出版。
ナチスの強制収容所経験を精神科医だった著書の視点で
書かれた、少々暗くて重い内容の本。

この本、中古で買ったのだけど、
一番心に響く重要な数箇所に、線が引いてある。

恐らく前の持ち主が書いたもの・・・。
普通だったら、
書き込みがある本なんて嫌なんだけど、

前の持ち主に何となく親近感が湧いてしまった。

目先のことに囚われて、
すぐに忘れてしまうけど、
私にとって大事な事が書いてあるから、
時々手に取って、読み返す。

何度も同じ本を読むという事。

愛読書・・・
と言うと、本好きみたいですけど、
実は、あんまり本は読みません。

前述した通り、
気に入った本を何年も、何十年も、何回でも読むタイプです。

何回読んでも同じ内容なのに、
毎回、そうなんだよね~とか
たまに読み返して感動したりする。

同じ本を何度も読むのって、内容を分かってて
又読み返すわけだから、時間の無駄のような気もするんだけど、
自分にとって必要なことが書いてあるから、
私には毎回すごく癒しになるんだ。

とはいえ。
そばに置いて、頻繁に読むときもあれば、
数年放置してて存在を忘れてたりすることもある。

でも、ひとたび本を手に取れば、
あっという間に距離が縮まる旧友みたいな存在です。

好きなものは、自分で見つけるからイイ!

紹介した本は、
決して皆さんにおススメしたい訳ではなくて、
ただ、自分の人生にとって必要な本たちです。

そもそも、普段読書の習慣などない私が、
誰かにおススメできる本などないのです。

1000冊読んだ中からのおススメ10冊ならまだしも、
そもそも分母が少なすぎる残念な私の読書歴。

もちろん、たくさん読んだからいい訳じゃないし、
少ないからダメな訳でもない。


でも、世の中的には、
たくさんの本を読む方がいいに決まってる。

私は、それが出来ないから、
こうやって同じ本を何度も読むという、
バカげたことを大げさに書いてみた次第です。


もっといい本があるかもしれない。

もっとい人がいるかもしれない。

でも、

取るに足るを知る。


少ない出会いを大事にする。
人も本も。

でも、こういう本に出会えるという事は、
とっても幸運なことである。

たまに、本の整理をするけど、
この本が不要になる時は、来そうにない。

「取るに足るを知る」

「身分相応に満足することを知る」です。
わかりやすくいうと「身の程を知る」ということです。

欲望ばかりを追い求めるのではなく、すでに十分に足りていることを知り幸福を感じるべきであるということを言い表しています。

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