招かれざる客。

思考回路

【招かれざる客】
ー歓迎されない客。迷惑な客

見えざる客。

処方箋の薬を受け取りに薬局へ行った。
その時は、アプリなども利用せず薬局へ直接行ったので、
他の客はほとんど居なかったのに、
結構時間がかかった。

そんな状況で薬局へ現れたのは、
初老の男性(推定60代後半)

『何でまだ薬が出来てないのか、
おかしいじゃないか、
こっちが先に頼んでいただろう。』

と、店員に詰め寄っている。


『順番に用意しているところです、
お待ちください。』

店員が何度そう言っても、
同じ文句を繰り返している。
男性の声も、段々と大きくなる。

店員は、分かってもらえず、
ずっとその男性につかまったままで、
仕事に戻れず困っている。

・・・これは、まさに。

”カスハラ”

来店しなくても、アプリなど使って
事前に処方箋を送っている、
”見えざる客”の存在・・・

ーーー要するに、
店頭には人が居なくても、待ちが発生するという
仕組みを理解していないのかもしれない。

イマドキ、カフェや飲食店、
あらゆるお店で
モバイルオーダーやubereatsなど
店頭には居なくても注文する
”見えざる客”の割合は多い。
きっと、都会だともっと利用者は多いんだろうな。

順番を抜かされてコケにされたとか、
酷い扱いを受けたとか、
注文を無視された、忘れられた、
なんて思ってしまう人がいても
おかしくないのかもしれない。

いわゆる迷惑な客は、若い人よりも、
歳が行ってる人の方が多いのも、
時代についていけてない側面もあるのかも。

ふくちゃんのカスハラ

このようなカスハラですが、

それなりに高齢者の場合は、
個人的には認知症の症状ではないかと思っている。

実は、母ふくちゃんもそういう事があった。

冷蔵庫の調子が悪くなり、
一緒に買いに行く約束を忘れて、
近所の電気屋さんで勝手に注文してきた事があった。

納品して、設置して、中身を入れた後で、

「これ、頼んだのと違う!!!」

と言い出したらしい。
私は、その場に居なかったのだが、
実家に行くたびに冷蔵庫が違うと不満を言うので、
嫌な予感がして、電気屋さんに行ってみたら案の定。。。

いつも温厚な電気屋さんも困り果てて、
キレそうになっていた。

私は、
母の認知症の事、
納得させて使う事、
もしまた苦情を言われたら私に連絡下さい。

と電気屋さんに自分の連絡先を渡して店を後にした。
どんなにひどい客がいても、
家族に連絡を取れれば、多少安心はできるだろう。

スーパーでごねて、袋の飴をゲットしたこともあった。
これも、店長さんに話をして
平謝り、代金を支払い、連絡先を渡してきた。

家族にも、誰にも気が付かれないでいると
罪を犯してしまう事も少なからずあるのだ。

本当に、言い出したら聞かないし、
常識も通じないので、
接客業をする方は疲弊してしまうと思う。

もし、話が通じない、様子がおかしい場合は
お店の方から
家族と連絡がとれると良いのだけどね。。。

もしくは、
もし、自分の親、近しい高齢者が執拗に
病院やお店などの不信感を口にしてる場合、
クレイマーと化してる危険があるという事を、
家族も知っておく必要があるのではないかと
思っている。

自分のカスハラ度。

つい先日も、薬を受け取りに行った。
前回、待ち時間があったので、アプリを登録し、
事前に処方箋を送信し、
「お薬の準備が出来ましたのでご来店ください」
のメッセージが来てから薬局に向かった。

待ち時間はなく、すぐに受け取れると思ったら、
めちゃくちゃ混んでる。

10分待ち、15分待ち・・・イライラ・・・

準備出来ましたってゆーから、
こっちは来たってゆーのに!

口には出さないけど、多分顔には出てた。
薬は用意できてるけど、窓口でひとりひとりに
薬の受け渡しと説明があり、
どうしても時間がかかるんだよね。

そのうち、私より後に来た人が
「まだですか?」とカウンターに確認に行った。

そこで他の作業を一旦ストップして
薬剤師が薬が出来ているか確認しに行く。

・・・余計におそくなる奴だ。

改めて調剤室を見ると、
薬剤師の方々は慌ただしく動き続けている。

別にサボってるわけじゃない。
一生懸命仕事してる訳ですよ。

あー。私はなんと愚かな人間なんだよ。
「まだなの?」と顔に書いて待合の席に座っていたのだ。

一生懸命の人に不満をぶちまける
想像力のなさ。

こういう人間がカスハラ予備軍じゃないか。

はっとした私は

「大丈夫、ゆっくり待ってますから」

と顔に書き直し(たつもり)もうしばらく
その場に待っていた。

こうやって、無自覚に一生懸命やってる人を
表情で追い込む。

やがて態度で追い込む。
言葉で追い込む。
最終的に暴力で追い込む。

誰にでもその資質はあるのかもしれない。

文句を言われちゃう人って、
たいていは矢面に立って、
一生懸命やってる人側。

レジに長い行列ができて、
遅い!と文句を言われるのは、
一生懸命捌いてるレジの人だし、
部活をさぼって顧問に怒られるのは、
部活に参加してる人だし、
遅れて怒られるのも、急いでくれたであろう
宅配便の人だ。

想像力が大事だな。

招かれざる客は、今後も増えるだろう。
今の”カスハラ”の醜態を見てる
自分たち世代は、”悪い客の例”を見せられて
自分はこうはならないと思ってるけれど、
私みたいに、
心の中でイラついてる人は要注意だ。

年齢と共に、
不満は顔に出て、態度に出て、言葉になる。

絶対にそうなりたくない、と思っていても
そうならない、という保証はないのだ。

ふくちゃんが認知症になったように。。。


”そうなりたくない。ならない。”

っていう事じゃなくて、
自分の考え方、接し方、を根本から
見直してみる必要がありそうだ。

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