いい客か、否か。

思考回路

ずーっと、気になってる事がある。
正確には、納得いかない事といったところ。

色んな店で、
他の客と違う接客を受ける件です。

その場に留まる事を憚られてしまうの、
私だけじゃないはずです。

常連か、否か。

とある肉屋さんに、
もう10年以上は通い詰めている。

隣町の商店街みたいなところなので、
おそらく昔からの常連さん、
店の誰かの友人、知人なんかが多いのかな。
(もちろん家族経営です)

私が店にいる間に、
他のお客さんが来ると、たいていは
「あー、いらっしゃーい!」
と声のトーンが上がる。
恐らく知り合いなのだ。

お店の人と馴れ馴れしくしたい訳ではないけれど、
なんか、違う接客をされると

「ん???」

となってしまう事がよくあった。
私も、顔を覚えられるくらいには、
よく買いに行ってたし、準常連くらいと自負する。

地元の人にとっての商店街は天国だけど、
部外者の商店街での買い物は、本当に敷居が高い。

地元ファーストは悪くない。
でも、あからさまに対応を変えるのは、
客として歓迎されてないようで、もやッとする。

住む場所、年代にも拠るだろうけれど、
子供の頃からスーパーでの買い物に
慣れ親しんできた身としては、
個人商店での買い物というのは、
”絶対に何か買って帰らねば”
みたいな覚悟を持って足を踏み入れる。

もちろん、そのお店の商品のファンであるから
足しげく通っていたのだけれど、
子ども達も家を出て、肉の消費量も圧倒的に減り、
ほぼ行かなくなってしまった。

常連とリピーター

常連は、同じ場所、人を目当てで足しげく通う。

リピーターは、とあるサービス、商品が気に入って
何度も利用する。

大まかには、そんな風に違うと思う。

肉屋さんに行き始めた頃は、
隣町とはいえ、地元だし、応援したい気持ちもあった。
”常連への憧れ”みたいのもあったかもしれない。

でも、結局。
安くておいしいお肉を求めていた
”ただのリピーター”だったのだ。

店主がどうあろうと、こっちは買いたいもの買うだけって
徹すれば、どうってことないはずなのに、
なぜモヤモヤしてたのか・・・

常連ありきの店。

古めの喫茶店なんか、特に常連が多いのではないか。

一時期。
行ったことはないけど、昔っからずーーーっとある喫茶店は
どうして潰れないのか。
店主か?コーヒーか?フードか?
何かにものすごい魅力があるのではないかと
興味を惹かれ、何件か行ってみた事がある。

そこで見たもの食べたものは、散々だった。

コーヒーは美味しくないし、
フードも別に美味しくないし、
店主は不愛想。
店は古くて清潔感もない。

やばい。時代止まってる。
どんなに繕っても”古き良き”とも言い難い。

極めつけは、

「いらっしゃいませー」

と言いながらも、

「この人だれ?なんでウチに来たんだろう?」

みたいに一瞥される。

席に着く前から、
場違い感が半端ない。

なんで、こんな最悪なお店がずっと生き残ってるのか
不思議に思うかもしれないけれど、
これこそ常連の仕業。

店主は常連さんと共に歳を重ね、
常連さんの為に営業する。
常連さんは、この場所にいる時間にお金を払う。
もちろん、インスタ映えとか
誰かに自慢するためでもない。

ゆえに、店を綺麗にしようとか、
メニューを工夫しようとか、
全く思わなくなるのではないかと推察した。

「店と、常連のズブズブの関係」

私の目には、そんな風に映った。

私は招かれざる客だったのだ。

一応、付け足しておきますが、
こんな店ばかりではなくて、昔ながらの喫茶店でも
素敵な店主がいらっしゃるお店もたくさん存在してます。
悪しからず。

常連さん、実は。

ドラマか、映画か、そんなものの影響で、

「マスター、いつもの」
(マスターと呼べる事すら神々しい)

「大将も一杯、どうですか?」
(カウンター越しのやつ!)

「今日あれ、ある?」
(常連しか知らない裏メニュー的な存在)

なんて台詞を言える人=常連さん

と長い間、刷り込みされていたのではないか。

私はもちろん。
どれも吐いたことなどない台詞です。
てか、現実である?みた事ある?

冷静に考えてみたら、
どれも、金を払ってるんだぞ!的に、
客と言う立場を利用して、
無理を言っているような内容ではないか。

客と店は友達ではないのだ。

実は、常連さんに
店主は意外に迷惑してる。
他の客はドン引きしてる。
なんて話もちらほら目にする。

なんとなく常連と言うものに対して
出来る人ないいイメージを抱いていたけれど、
そもそも常連って決めるのは自分じゃなくて
相手(お店)なんだよな。

自称常連が一番カッコ悪いらしい。

いい客ってなんだろ。

これでも、
いつも、いい客でいたいと思っている。

いい客。いい客・・・

いい客ってなんだろ。

買ったものや、受けたサービスに対して、
気持ちよくお金を払える。
気持ちよく、でもさりげなく感謝を伝えられる。
そんなイメージ。

そう出来る、そうしたいと思える
お店や店員さんをちゃんと見つけられる人になりたい。

こっちが、

「いい店か、いい接客か」

判断する側だとしたら、

それと同時に

「いい客か、否か」

向こうにだって見られているはずだ。

お金を払って何かを得るのに、
こっちが上で向こうが下なんて
ないはずだから。

やたら褒めるのがいい客ではない気もする。
結局、
多くは語らないけど、細く長く利用する。
その上でのクレームなら、
きっと感謝すらされるに違いない。

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