それは必要ありません。

思考回路

「捨てるのももったいないしなー」

と、
使いかけのまま放置されていた、
娘の洗顔とかクレンジングとか諸々を
自分のが無くなったタイミングで使っていた。

肌は、丈夫な方だし、トラブルもなく
使い切ったら、息子の使いかけ洗顔が目についた。

メンズの洗顔はさすがの私も尻込みしたけど、
試しに使ってみることにしたら、
二日目くらいで、顔に赤いプツプツができた。

「ギャーーーーーー!!!」

と心の中で叫ぶが、もう出来てしまったものは
仕方ない。
とにかく、まともな洗顔を買いに行かなくては!

たまたま声をかけられたBAさんが話やすくて、
色々と教えてもらいながら、
必要なモノを選んで無事購入。

大した金額は買っていないのに、
粗品(エコバッグ)を付けてくれると言う。

(必要ない。絶対に要らないって言おう)

そう思っていたのだが、

「これ、丈夫で本当に使いやすいんです。
 今日は、特別大きい方入れときますね」

とにこやかな店員さんを見たら、

「要りません」

と言えなくなってしまった。

何の疑いもなく、
”お客様に良い事をしている♪”
”お得で嬉しいに違いない♪”

と思ってそうな店員さんに、

「要りません」

なんて言えないよー。

せめてさ、
一方的に善意を押し付けないで

「今、こちらお配りしていますが、ご入用ですか?」

くらい確認してくれればいいのになー
なんて相手のせいにしてみたり。

帰路の運転中も考えちゃう。

”あー。
なんで要らないって言わなかったんだろう”

問題の本質は、
必要かどうか確認しなかった相手じゃない。

店員さんにどう思われようが、
「要りません」って、言える意志の強さでも
ないような気がする。

店員さんに気まずい思いをさせる事無く、
うまくお断りする術、
私に足りなかったのは、これ。

買い物をすると、どこへ行っても、
アプリやラインお友達の登録だの
ポイントカードだの、
なんかのキャンペーンのシールだの
たくさんのお断り場面が訪れる。
それらは、コトゴトク断る。

たまに、何も言わず
勝手にポイントカードを作られたりすると、
かなり嫌な気分になる。

必要かどうか、確認してからだろうがっ!

と。

うまく断れる人は、素敵な大人だと思う。

もっと言えば、
うまく断れるようにしてくれる人は
更に素敵な大人だとも思う。



正直な話。

私は、昔から粗品とか無料配布のものが嫌い。
飲食店で子供にくれる粗悪なオモチャも嫌い。

スキでもないし、必要のないものを
勝手に配っていい事してる顔してる人も嫌。

あなた、自分でもこれ欲しいと思ってるの?
と問いただしたくなる。

タダでもらうものなんて、
だいたい要らないもの。
エコバッグだって、ものすごく一杯持ってる。

オットが”なんとか会員限定”でもらえるものを
すぐにもらいに行く人で、
本当にやめて。って思ってた。
(もらっても使った試しがない事をやっと
理解してからもらわなくなった)

私みたいに思ってる人は、
果たして、少数派なんだろうか?

タダなんだから、
取り敢えずもらっておいて損はない。
という人の方が多いのだろうか?


タダでもらったものを、有難く大切にする人が
どのくらいいるのか?
タダでもらったものを、本当に大事に使ってる人が
いるのなら、それも素敵な人だと思う。

でもほとんどは、
取り敢えずもらって、
使わないか、ちょっと使ってすぐ捨てるか、
そんなものじゃない?

取り敢えずもらう人が減ってくれれば、
誰も有り難くないものを配る仕事も、
捨てられるものも減らせるはずなのに。
と、思ってしまうのは私だけなのだろうか?

「これ、良かったら使ってください。
 一緒に入れておきますね」

と言われれば、人として

「ありがとうございます」

は言うけれど、それだと
永遠に要らない人が存在してる事に
気が付かれないんじゃないか、と

じゃあ、どういう態度でいれば
誰も嫌な気持ちにならないのか。

断るって簡単なようで難しい。

昨今、だいぶ減ったけど、電話でのセールストーク
ピンポーンと訪問してくるセールストーク
それらは全く関係を築いてないから、
無下に断れるようで、やっぱり心は痛む。

少しの間、会話をした後だと尚更・・・

大きな買い物する時は、相見積もりがおススメ。って
よくみかけるけど、

どちらかは絶対に「断る」

というプロセスを通らないといけないと思うだけで
すごく徒労する。
向こうは仕事だから、って頭では分かってるけど、
そんなカジュアルに踏み込めない。

取り敢えず問い合わせちゃう、
取り敢えず話だけ聞いてみちゃう、
取り敢えず一回参加しちゃう、

そんな取り敢えずを
躊躇なく出来る人ってシンプルに
すごいと思う。

次こそは、絶対に言おう。

「せっかくだけど、必要ないので要りません。」

若い世代の子の方が、
こういうスキルがありそうだな。

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